明日から気温が下がります。4月とは思えない寒さになるかもです。
冷えると免疫力低下につながりますので、油断しないで暖かくしてお過ごしください。
漢方のコラムを掲載している「宝塚てくてく」というコミュニティ新聞がコロナの影響で休刊になりました。
35年の間、毎月1回新聞に折り込まれ、宝塚の各地域の歴史やそこに生きる人々の紹介など地域の文化を紹介する数少ないコミュニティ誌でした。またきっと復活することを願っています。ご縁があって漢方薬のコラムを掲載させて頂いていました。数えれば19年になります。長い間お世話になりました。寂しくもありますが、編集部の皆様に感謝しております。
さて、最後になりました4月号のコラムをご紹介します。
新型コロナウィルスの感染の流行は、まだまだ予断を許さない状態です。何かと不安な状況ですが、ストレスによる自律神経の乱れも免疫力の低下につながります。免疫力を高めるためにも、心も体も元気でなければなりません。
もともと4月、5月は「五月病」に代表されるように、環境の変化などで精神的に落ち着かなくて調子を崩す方が多い時期です。季節の変わり目の春は、体の各部の働きや精神活動の調節役の「肝」が頑張り、季節や環境の変化の多い春に対応しています。もともとストレスに弱い方、環境の変化に適応するのが苦手な方、いつも忙しく体力の消耗が激しい方などは、肝臓の血流不足「肝血不足」になりやすいといえます。肝血が不足すると、もともと血や気をのびのびと巡らせるのが好きな「肝」は不調になり自律神経が乱れやすくなります。漢方では、肝血を補うお薬に、気の巡りをよくしたり、安神作用のあるお薬で対処します。ストレスによる不調は、漢方の得意とするところです。
また肝血不足になると、目にも不調が出やすくなります。かすみ目や目の疲れ、白内障などの眼病など目の調子も悪い方は、クコの実と菊花が配合された杞菊地黄丸などがお勧めです。
漢方薬で体調を整えて、免疫アップでコロナに負けないで頑張りましょう。